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しじみの成長過程

日頃、味噌汁やバター炒めなどでよく食べられているしじみ。
しじみはどのようにして生まれ、成貝へと成長していくのでしょうか?
今回は、日本で水揚げされる「ヤマトシジミ」という品種のしじみの成長過程についてです。

産卵~分割

東北以北の寒い地域では、ヤマトシジミの産卵は夏の暑い時期の年に1度です。
それより暖かい地域では、春と秋に2度、産卵のシーズンを迎えます。

ヤマトシジミのメスは、一度に数十万個という数の卵を産みます。
卵ひとつひとつの大きさは0.1mmほどととても小さいですが、数が多いために、産卵時には水中で煙が立っているかのように見えます。
その後、オスから出された精子と出会って受精し、水中を漂いながら卵を分割させるのです。

産卵と幼生の発生には、環境の影響を強く受けます。
汽水域のような湖で、ある程度の塩分があることが必須条件です。
塩分濃度の高い海水や、逆に塩分0%の淡水では発生することができないのです。

稚貝

卵が産まれて1週間ほど経つと、外側に小さな殻ができ、稚貝となります。
大人の貝と同じように、湖の底に沈んで砂の中に沈みます。
これを、着底といいます。
この頃はまだ、砂と同じような大きさのため、砂の中から肉眼で見つけるのは難しいかもしれません。

稚貝になると、しじみは水と一緒にプランクトンを食べ始めます。
そうして成長するとともに、湖の水を綺麗にする役割も果たしています。

成長に適した時期と環境

1年の中で、水温が下がる冬から春にかけては、成長のスピードが急激に遅くなります。
この時期には、しじみの貝殻に「成長脈」という溝が刻まれます。
最もしじみの成長が著しいのは、水温20℃~25℃くらいになる春から夏の時期です。

稚貝~成貝

成長の度合いは環境や産地によって異なりますが、生後3年までは1年に約5mmのペースで大きくなり、3年待って15mm、4年目で18mmほどに成長します。

資源保護のため、産地ごとに獲ってよい大きさが決められており、ヤマトシジミの漁獲高の多い宍道湖では、貝の幅17mm以上を漁獲サイズとしています。
一方、北海道網走湖では、寒い地域のため成長が遅く、親貝を常に一定数確保しなければなりま せん。
ですから、23mm以上にならなければ水揚げしてはならないと決められています。
一説には、この大きさになるまでに10年かかるともいわれています。

しじみが私たちの食卓にのぼるまでに成長するには、とても長い年月がかかるのですね。

しじみは栄養豊富で美味しい、天然のサプリメント。
海の恵みに感謝し、これからも大切に食べ続けていきたい食材のひとつです。

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